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「未使用車50万円」と表示されていたのに契約時に7万円追加されたのは問題では?

2019年7月24日掲載

  •  中古車販売会社A社の折込広告に、「未使用車B 50万円」と表示されていました。前からその車が欲しいと思っていましたし、他社と比較しても価格が安いので、店に行って購入を決めました。しかし、契約の時点になって、「メンテナンスパックとコーティングの同時購入が条件です」との説明を受け、その費用70,000円を追加で請求されました。結局、欲しかった車なので言われるままに購入しましたが、納得がいきません。購入後も毎週、折込広告が入るので改めて表示を確認したところ、大きな価格表示の下に大変小さい文字で、「※メンテナンスパックとコーティングの同時購入が必要です」と確かに記載してありますが、必要な金額を記載せずにこのような表示を行うことが許されるのでしょうか。また、広告には「全車5万円分補助」と書かれていますが、その隣に小さい文字で「※表面掲載車は5万円補助対象外車となります」と注釈があります。これも分かりにくいと思います。
  •  A社に照会したところ、「メンテナンスパックとコーティングの必要費用の金額を表示しなければならないという認識が不足していました。今後はこのようなご迷惑をおかけしないよう、メンテナンスパックとコーティングの必要費用の金額を表示するようにします」との回答がありました。
     広告には、広告掲載車の購入に際して、メンテナンスパックとコーティングの同時購入が条件であることが小さく表示されているのみで、全ての中古車が対象となる条件なのかどうかが分かりにくく、しかも購入者が負担すべき金額も表示されていません。
     また、広告には、「全車5万円分補助」と全車が対象と表示していながら、「※表面掲載車は5万円補助対象外車となります」と小さく打ち消し表示があり、大変分かりにくく、さらに、「全車5万円分補助」を受けるためにはさまざまな条件があり、それらの全てが適用された場合にのみ5万円分の補助が受けられるとのことです。
     このように条件や負担すべき金額が明瞭に表示されていないことは、実際の取引条件よりも著しく有利であると一般消費者を誤認させる表示となり、景品表示法第5条第2号(不当な表示の禁止・有利誤認)に抵触する恐れがあります。
     今後は法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告しました。

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