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化粧品・医薬品・美容健康用具

「インフルエンザ対策」などとうたう室内噴霧液は問題では?

2019年12月24日掲載

  •  「室内噴霧液」について、ホームページで、「新型インフルエンザ対策に!」「ウイルスの感染を阻止し死滅させる対策液」「ウイルス不活性化」「特長 インフルエンザ対策、大腸菌対策、サルモネラ菌対策」などと表現しており、また、その効果について「ウイルス阻止率100パーセント(当社比)」とうたっていました。しかし、インフルエンザなど特定の疾病を予防するような表現や、大腸菌など特定の疾病の原因となる菌の名称を表示することは、医薬品医療機器等法により承認を得た医薬品にしか許されていないのではないでしょうか。また、ウイルスを「死滅」「不活性化」させるという表現は殺菌を意味するので、同じく医薬品医療機器等法に違反するのではないでしょうか。
  •  広告主に照会したところ、「『室内噴霧液』は医薬品ではないが、主成分である特許に裏付けされたセンダン葉エキスの特長と空間対策の重要性を表現した内容で、商品としての効能・効果は一切表現していません」との回答がありました。
    しかし、「室内噴霧液」は医薬品ではないにもかかわらず、「インフルエンザ対策」「大腸菌対策」など特定の疾病の予防をうたい、また、「ウイルスの感染を阻止し死滅させる」「ウイルス不活性化」などの「殺菌」を意味する用語を使用するなど、医薬品としての効能・効果を標ぼうしており、医薬品医療機器等法第68条(承認前の医薬品等の広告の禁止)に抵触する恐れがあります。
    また、「ウイルス阻止率100パーセント(当社比)」という表示は、「当社比」の比較対象が不明確ですが、「ウイルス阻止率100パーセント」の裏付けとなる合理的根拠がない場合は、景品表示法第5条第1号(不当な表示の禁止・優良誤認)に抵触する恐れがあります。
     今後は、広告主所在地の関係官庁の指導のもと、法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告しました。

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