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最近の審査トピックス

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仏壇の広告・表示にはルールがあるか?
 「仏壇の表示に関する公正競争規約」が4月12日付で公正取引委員会および消費者庁から認定を受けた。仏壇は日本人の生活において、ある意味で非常に大切なものだが、消費者が真贋を判別しにくい伝統工芸技術による高価な商品が多いだけに、消費者に誤認されない適正な表示が重要であった。しかし、高価な木材や天然木を使用しているとうたいながら、実は合板であったという材質を偽った表示や、「国産」と表示しながら実は外国産であったという原産国を偽った表示、または、過度な値引き表示による不当な二重価格表示などが散見され、JAROにそうした表示について苦情が寄せられたケースもあった。
 そこで、業界として消費者からの信頼を高め、業界の健全な発展を目指すために、仏壇公正取引協議会準備委員会が中心となって規約の制定に取り組み、今回の認定となったわけである。
 同規約では、「金仏壇」「唐木仏壇」などの用語の定義を定め、仏壇本体および店頭、カタログ、取扱説明書、保証書などの必要表示事項(木地主材料、表面仕上げなど)、また、優位性や最上級などを意味する特定用語の使用や他社製品との比較表示に関する規定、および二重価格表示の制限と不当表示、おとり広告の禁止などを定めている。
 今後、仏壇公正取引協議会が発足し、ホームページで公開された場合は、仏壇を購入される場合に参考にされてはいかがだろうか。
 
 [相談事例](2012.4.27掲載)
「15日間で−8.5kg」とうたうサプリは問題では?(健康食品)

 健康食品販売会社A社の通販サイトで、ダイエットをうたう「サプリB」が販売されていた。「あの有名女優をたった15日間でマイナス8.5kg強制減量」「5日以内に体重が落ちる!」「カラダの中のめぐりを良くして体内脂肪をとことん最後の最後まで徹底的に完全消去する!」「がっちりタッグを組んであなたの脂肪を徹底完全消去!」などとダイエット効果をうたい、さらには芸能人のブログが転載してあり、その人が「理想的な燃焼ボディをつくるなら、絶対オススメです!」とコメントしていたので、内容を信じて購入した。しかし、その後継続して飲み続けたが、広告でうたわれている効果はなかった。このような商品を効果があるかのように宣伝することは問題ではないか。

 A社に照会したところ、「当該商品は以前より取引のあるメーカーより告知内容を含めて提案された商品で、提供されたものをそのまま使用して販売していた。お客さまより指摘された通り、医薬品ではないにも関わらず、効能・効果についていかにも大多数の方々に著しい結果がみられるかのような表記をすることは、いかに個人差のあるサプリメントであろうと行き過ぎであった。なお、当該商品については、指摘された時点でサイト上の広告の削除はもとより、商品の取り扱いは全くしていないし、今後も取り扱う意思はない」との回答があった。  「サプリB」は健康食品であるにもかかわらず、「あの有名女優をたった15日間で-8.5kg強制減量」「カラダの中のめぐりを良くして体内脂肪をとことん最後の最後まで徹底的に完全消去する!」などとあたかも「サプリB」を飲用するだけでダイエット効果があるかのように記載されている。たとえ取引先から提供された広告であろうと、自社の広告において医薬品でないにもかかわらず身体の構造に影響を及ぼす効能・効果を標ぼうすることは、薬事法第68条(承認前の医薬品等の広告の禁止)に抵触する恐れがある。
 また、「5日以内に体重が落ちる!」「がっちりタッグを組んであなたの脂肪を徹底完全消去!」などと誰もが商品Bを飲めばダイエット効果があり、脂肪が完全に消去するかのような表示は、客観的事実に基づく合理的な根拠がない場合、不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第1号(不当な表示の禁止・優良誤認)に抵触する恐れがある。
 さらに、特定商取引に関する法律では、通信販売の広告において「事実に相違する表示」や「実際のものより著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁止しており、当該広告は同法第12条(誇大広告等の禁止)に抵触する恐れがある。
 今後は法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告した。

 [審査事例](2012.4.27掲載)

カラーコンタクトの装着前・後の写真を掲載することは可能か?
  近年、主に若い女性を中心に、おしゃれ用カラーコンタクトレンズ(カラコン)が流行している。髪や服の色に合わせて目の色を変えたり、黒目を大きく見せたりすることができるので、大変人気がある。

 街中のドラッグストアやネット通販等で簡単に買うことができるのだが、カラコンは「高度管理医療機器」として規定され、経過措置を経て平成23年2月4日に薬事法により広告・表示についても規制を受けることとなった。それまでは「雑品」であったため、装着前・後の写真を比較して広告することが可能であったが、現在は不可である。「装着後」の写真のみであれば、広告で表示できる。もともとおしゃれの目的で販売されているため、装着後の見た目の変化をアピールする広告が多く、現在もネット通販などで使用前・後の写真を掲載しているケースが多く見られるが、薬事法に抵触するおそれがある。

 なお、矯正用コンタクトレンズ購入には、病院の処方箋が必要となるが、おしゃれ用カラコン購入時には、処方箋の提出は法律で義務化されていない。実質、処方箋がなくても購入できる状態にあるため、自分に合っていないカラコンを安易に使用したことによる健康被害の報告が多い。カラコンを購入予定の方は、デザインや手軽さばかりを優先せず、自身の目を守るために、きちんと眼科を受診して自分の目の状態を確認した上で、購入されることをお勧めしたい。

 [相談事例](2012.3.28掲載)
「プチ豊胸9万円」というが別途検査代等がかかる(美容外科)

 美容外科病院のウェブサイトに「プチ豊胸90,000円」とあったので、他病院と比較して安いと思い予約の電話を入れた。しかし、受付の人の話では「90,000円の他に、『レントゲン代』『ヘモグロビン検査代』『処方薬代』『静脈麻酔代』の合計50,000円が別途かかる」とのことだった。それらの金額を広告の表示価格に足すと、140,000円にもなってしまう。価格があまりにも違うので、麻酔や処方薬を付けないで安く施術できないかどうかを聞いてみると、「必ず付けていただいています」との回答であった。また、本人希望で針を刺した痕を縫う施術をした場合には、さらに別途10,000円かかるとの話もあった。さまざまな費用が別途かかるにもかかわらず、あたかも90,000円しかかからないかのように記載するのは問題ではないか。

 広告主に照会したところ、「サイトの料金表示は『本施術』の料金のことを指し、『本検査』の料金を含まない。また、本検査等の一部又は全部を実施すべきかどうか等の判断については、医師による診察の上での医師の判断が必要であると考えており、予約受付段階での本検査等に要する費用の案内は困難である。さらに、本検査等はあくまで患者の希望に基づき発生するもので、必ず付けていただくものではなく、事実、本検査等を受けない患者もいる。なお、検査等を受けた患者の割合は『レントゲン』『静脈麻酔』『処方薬』はいずれも100%、『ヘモグロビン検査』95%、『注射痕縫合手術』87%」とのことであった。
 しかし、サイトの料金表示は「プチ豊胸90,000円」のみが記載され、「レントゲン代」「ヘモグロビン検査代」「処方薬代」「静脈麻酔代」「注射痕縫合施術代」については一切記載されていないが、回答によれば、これらの本検査等を受けている患者の比率は上記のように非常に高い。従って、ほとんどの患者が医師からのアドバイスにより本検査等を受けているのが実態であるならば、本検査等の料金は取引上の重要事項であり、表示すべきである。取引に関わる重要事項が表示されていないことは、実際の取引条件よりも著しく有利であると一般消費者に誤認されるおそれがあり、不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第2号(有利誤認)に抵触するおそれがある。
 今後は法を順守し、適正な広告・表示を行うよう要望した。

 [審査事例](2012.3.28掲載)

「花粉を99%以上カット」というマスクの表示は問題ないか?
  冬はインフルエンザ、春は花粉が気になると言ってマスクをする人が多いが、マスクの性能や効果について商品パッケージや広告に適正な表示をするために、全国マスク工業会の「マスクの表示・広告自主基準」が3月1日付で改定・施行された。以前、JAROにもマスクの性能表示についての苦情が寄せられたことがあったが、今回、業界の自主基準として表示のルールが新しくなった。
 基準では、医薬品や医療機器などの法規である薬事法に抵触することなく、消費者に誤認されない表示をするために、まず「インフルエンザウイルスをカット」「花粉症を予防」など、病名や病原菌の名前を挙げて、病気の予防などをうたうことを禁止した。また、フィルターが浮遊物などをキャッチする捕集性能を表示する場合は、それがフィルター部分の性能であってマスク全体の性能ではないことを明確にし、捕集効率を数値表示する場合には、試験方法や試験機関などの根拠を表示するが、その際の数値表記は「99%」まで(「99%以上」の表記は不可)と規定している。さらに数値をうたわずに「○○ガード」「○○ブロック」などと表示する場合には、捕集の対象物を明確にする(例:「ウイルス」を含む「飛沫」であれば「ウイルス飛沫をガード」と表示する)ことを定めている。そして、商品パッケージには前面に「マスクは感染を完全に防ぐものではありません」と記載することとしている。
 マスクはそもそも「咳エチケット」と言われるように、第一義の目的は、自分の咳やくしゃみの飛沫が他人に届かないようにする商品なので、「マスクだけで病気の予防はできない。清潔な生活の中で、正しく使ってほしい」と同工業会では話している。

[相談事例](2012.3.2掲載)
引っ越し料金が3t車より2t車の方が高い?(引っ越し業者)

引っ越し業者のウェブサイトに、部屋が2DKクラスで、3t車・作業員2名を引っ越しに使用した場合、「標準価格50,000円→特別割引30%で35,000円」と表示されていた。そこで、同条件で2t車・作業員2名の場合はいくらになるのかを電話で問い合わせたところ、「2t車・作業員2名の場合は57,000円になる」と言われた。3t車の場合の35,000円よりも大幅に高い金額なので理由を尋ねると、「養生代に別途約15,000円が必要である。また、特別割引30%は適用されず、金額が違ってくる」との説明があった。表示されている特別割引30%が適用されないのはおかしい。

広告主に照会したところ、「料金は搬出・搬入の可否や作業の難易度によって変動することもある。養生代は、資材を多めに要する場合に実費を頂いている」との回答があった。(なお、特別割引30%が適用されない理由については明瞭な回答はなかった)
 しかし、搬出・搬入の可否や作業の難易度によって料金が変動すること、養生のために資材を多めに要する場合は養生代として実費がかかること、さらに割引率が適用されない場合があることに関して、広告にその旨の表示がされていない。
 従って、広告を見た人は、2t車の場合の料金が、3t車の場合の料金である35,000円に比べて、少なくとも同等またはそれよりも安い金額で引っ越しができると誤認する恐れがあり、不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第2号(不当な表示の禁止・有利誤認)に抵触する恐れがある。
 今後は法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告した。

[審査事例](2012.3.2掲載)

仙台名物料理の原材料が米国産でも問題ないか?
 「観光で仙台市を訪れ、仙台名物の牛タン料理を食したところ、アメリカ産と聞いて驚いた。表示上の問題はないのか」との問い合わせがJAROに寄せられた。この牛タン料理は仙台の名物とされ、全国での知名度も高いが、実は多くの店が以前からアメリカ産を使用している。戦後にアメリカ軍が残した牛タンを利用して調理をしたのが仙台の牛タン料理の始まりとも言われており、もともと昔からアメリカ産が使用されてきたのである。
 表示上は「国産」「宮城県産」などと原産地を表示しているのではなく、あくまで「仙台名物」とうたっているだけなので問題はない。もともと地元産の牛肉が使われていたわけではなく、貿易自由化に伴って国産からアメリカ産に切り替えられたものでもないのである。
 独特の調理法を用い、地域の名物として認められたこの料理は、国産牛タンであってもアメリカ産牛タンであっても、人気名物料理であることに違いはない。
 また、国産の牛肉を使用していることを売りにしている店もある。原産地にこだわる場合は、「○○産」ときちんと原産地が表示されていることを確認されるようお薦めしたい。

[相談事例](2012.1.23掲載)
「車検がディーラーよりお得」とあるが内容が不明瞭では?(車検)

車検整備のチラシに、「車検 ディーラーよりお得で安心です」「軽自動車¥65,000、小型自動車1t未満¥85,000、中型自動車1.5t未満¥95,000、大型自動車2t未満¥105,000」と表示されていた。一見、その金額だけで車検ができるものと思わせるが、実際の車検時には公的費用として自動車重量税、自賠責保険料などが必要なはずであり、それらの費用が含まれているのか分からない。また、整備価格の目安として「エンジンオイル交換¥2,800〜」などの記載はあるが、車検時に追加整備が必要な場合、部品交換などで別途費用がかかることが記載されていない。このチラシの表示は問題ではないか。

広告主に照会したところ、「チラシに記載された車検料金には、車検整備料、自動車重量税、自賠責保険、印紙代、車検代行料、法定24カ月点検の料金が含まれる。しかし、車検の際、ブレーキパッドなど部品交換が発生した場合は、顧客の了解を得た上で、チラシの『車検』とは別の『整備』の欄に記載されている料金を請求することがあるが、その旨の記載がされていないため、不明瞭な料金表示になった。また、『ディーラーよりお得で安心』とは、チラシ裏面にある『車両の点検が無料』の意味であり、車両のレポートを渡しているので『安心』という言葉を使用した。今回ご指摘を受けて、在庫分のチラシは廃棄し、次回のチラシからは別途料金が発生する場合があることを記載するとともに、『ディーラーよりお得で安心』という根拠が不明瞭な表示は行わない」との回答があった。
 一般消費者には車検料金の明細が十分理解されているわけではないので、その内訳を明示することが望ましい。また、「車検」と「整備」との関連性についての説明や、部品交換などが必要となった場合に別途料金が発生する場合があることなどを補足し、消費者にとってより分かりやすい表示を行うことが必要である。
 なお、車検整備については平成17年5月24日付で、当時の公正取引委員会が「車検整備に関する表示の実態調査について」を公表し、問題のある表示例を挙げている。また、これを受けて、日本自動車整備振興会連合会が車検整備に関する望ましい表示として「車検整備PRチラシ等作成時の留意事項」を作成している。今後はこの留意事項に準拠した表示を行うべきである。また、「ディーラーよりお得で安心」という表示も、合理的根拠がない場合には、公正な比較とはいえないと考えられるため、安易な使用は避けるべきである。
 今後は、消費者の立場から、親切で分かりやすい広告・表示に努めるよう提言した。

[審査事例](2012.1.23掲載)

放射線測定器の広告を見る際の留意点
 福島原発事故以降、放射線に対する不安感から放射線測定器の購入を検討する人が増えたが、放射線測定器の広告・表示について留意すべき点を挙げてみたい。

1.精度の強調
 放射線測定器の表示では、特に「正確」と精度を強調する場合が多い。しかし、放射線測定器も含めて測定機器は一般的に一定の誤差があり、使用する環境条件により測定値が変化する場合もある。注釈などで誤差範囲を表示(例=誤差範囲プラスマイナス20%)したとしても、「正確」とうたうのは適正な表示ではない。しかも放射線測定器には用途や方式によりさまざまな種類があり、食品や水に含まれる放射性物質(放射線を出す物質。放射性ヨウ素131や放射性セシウム134・137など)の精度の高い測定のためには数百万円〜数千万円の高額な機器が必要になる。

2.長期間使用できるかのような表示
 放射線測定器で「○年間使用可能」など長期間使用をうたう場合があるが、一般的に測定機器は、時間経過とともに測定値がずれる現象が起き、同じ対象物を測定しても、他の測定器と大きく違う数値を表示することがある。通常は定期的にメーカーによりずれを修正(校正)してもらう必要がある。他にも、ガイガー・ミュラー(GM)計数管のようにガスを利用する放射線測定器では、次第にガスが抜けてくる場合があり、機器によっては注入が必要になるなど、放射線測定器は、一般消費者に売りっ放しで何のフォローもせずに長期間使用できる商品ではない。そのため、「長期間使用可能」とうたっている場合は、そうした条件が明瞭に表示されているかどうかを確認する必要がある。

 なお、国民生活センターでは2011年9月8日に9銘柄の放射線測定器について「比較的安価な放射線測定器の性能」という調査結果を発表しており、購入を検討される方はそれを参考にするとよいであろう。

[注意情報](2011.12.26掲載)
「全額返金」というが空き箱が必要と後から分かった(ダイエット食品)

テレビCMで、「マイナス8kgチャレンジセット20箱40,000円」というダイエット効果をうたった飲料が紹介されているのを見て、その商品を購入した。返品については画面上に、「商品到着日より20日以内であれば、商品代金全額お返しいたします」と表示されていた。そこで、3箱飲んだ段階で20日以内だったため、返品を申し入れたが、「未開封品だけでなく残りの3箱の空き箱がないと商品代金全額は返せない」と言われた。そのため全額から3箱分の代金を差し引かれて返金されることになったが、差し引かれる金額の換算は、購入した時の割引価格ではなく、「通常販売価格を適用する」と言われた。CMではそのような返品に対する条件は表示されていない。

広告主に照会したところ、「返品の際、消費した分の空き箱が必要なことは、商品発送時に同梱するパンフレットとウェブサイト上の返品保証欄に記載している。返金条件は返品により生じるリスク(箱も含め再利用できなくなることなど)が発生するので、差し引く金額は割引価格ではなく通常販売価格の高い単価を適用することになっている」との回答があった。
 しかしながら、テレビCMだけを見て購入する消費者は他の媒体で詳しく告知されていることを知る術がなく、同梱されたパンフレットも購入後にしか確認できないため、番組内でも返品に必要な条項は明記すべきである。また、返品分の精算をする際、購入時と商品代金の換算金額が変わる場合には、その旨も明記すべきである。このような売買契約の申し込みの撤回、または解除に関する事項の記載がない場合は、特定商取引に関する法律第11条(通信販売についての広告)に抵触する恐れがある。
 また、単に健康飲料を飲むだけでダイエット効果が得られるように表示することは、当該飲料を医薬品であるかのように誤認させるため、薬事法第68条(承認前の医薬品等の広告の禁止)に抵触する恐れがある。
 今後は法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告した。

[審査事例](2011.12.26掲載)

個人のブログも広告と見なされる?
 最近、個人のブログで特定の商品を紹介する内容のものが多い。もちろん、ブログにバナーが張られていればそれ自体が広告であるが、その際、化粧品のように薬事法で表示が規制されている商品については、ブログ内のコメントが問題になる。例えば化粧品のバナーに近接して「この化粧品、本当にお肌がプルプルになります」などのコメントを入れてしまった場合、薬事法で禁止されている効果・効能の保証表現に該当する恐れがある。

 なぜかと言うと、薬事法の広告の定義は次の3要件を満たすものを指す。
(1)顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確であること
(2)特定医薬品等の商品名等が明らかにされていること
(3)一般人が認知できる状態であること

 従って、ブログ内でこの3要件が全て満たされていれば「広告」とみなされ、薬事法上の規制の対象となる。近年、多くの人が個人でブログを作成し、自らが情報発信源となっているが、化粧品などで軽い気持ちでオーバーな推奨の表現をすると法律に抵触する場合があるので、ブロガーの皆さまには、ご注意いただきたい。

[注意情報](2011.12.6)
「放射性物質除去」というが根拠が不明確で問題では?(衛生用品)

原発事故直後、折込広告に「放射性物質 驚異の97%除去」「安心なお水を手に入れるチャンス」とうたった浄水器が紹介されていた。しかし、「放射性物質」が何を意味するのか不明確であるし、「97%除去」についての根拠は何も示されていなかった。
 原発事故に伴い、水道水に含まれる放射性物質のヨウ素やセシウムの量が基準値を超え、乳幼児には飲ませないよう呼び掛けが出るなど、被災地ではみんなが心配しながら生活している状況にあるにもかかわらず、このような広告をすることは、消費者の不安につけ込み商品に対する過度な期待につながるもので問題ではないか。

広告主に照会したところ、「震災前から取り扱いしていた当該商品の水が安全なものであるという結果が出たので、少しでも多くの方々に知っていただき、安心して生活ができるようこの時だからこそ掲載したが、製品についての説明不足で誤解を招いたことについては今後十分注意する」との回答とともに資料(メーカーの放射性物質除去に関するデータ等)が送られてきた。
 しかし、放射性物質除去に関する検査方法は現在のところ確認されておらず、広告主から送付された資料は、商品の放射性物質の除去性能について客観的な試験結果に基づくものではなかった。
 「放射性物質 驚異の97%除去」の表示は、根拠が不明確で、実際のものより著しく優良と消費者に誤認させる恐れがあり、また、「安心なお水を手に入れるチャンス」の表示は、浄水器の水は安心で水道水は汚染されていると不安を与えるもので、同じく著しく優良と消費者に誤認させる恐れがある。
 従って、いずれの表示も不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第1号(不当な表示の禁止・優良誤認)に抵触する恐れがある。
 今後は法令を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告した。

[審査事例](2011.12.6)

安価に披露宴ができるかのような表示にご注意を
震災後、多くの企業が影響を受けて業績が伸び悩んでいる中、ブライダルビジネスは右肩上がりである。東日本大震災以降、「こんな時だからこそ頼れるパートナーが欲しい」という人々の自然な感情から結婚しようというカップルが増えていると言われている。一方、結婚式場を斡旋するなど、割安に費用を抑える仲介ビジネスが登場して業者間の競争が加速し、広告に問題表示が目立っている。特に、結婚式・披露宴の総額費用が分かりにくいケースが多い。
 例えば、「挙式と披露宴で20万円弱の自己資金」と大きくうたいながら、実際は披露宴出席者からのご祝儀を充当することを前提にしているもの。実際にかかる費用には個人差があり、ご祝儀の多寡によって自己負担が変動するにもかかわらず、あたかも20万円弱の負担で済むかのような表示は問題である。
 ブライダルの形式が多様化する今、自分たちが求めるブライダルによって費用は大きく変わる。広告に惑わされることなく、最終的にどれくらいの費用を負担することになるのかを十分確認することが大事である。

[注意情報](2011.10.28)
「インフルエンザ対策」などとうたう室内噴霧液は問題では?(衛生用品)

A社は「室内噴霧液B」について、ホームページで、「新型インフルエンザ対策に!」「ウイルスの感染を阻止し死滅させる対策液」「ウイルス不活性化」「特長 インフルエンザ対策、大腸菌対策、サルモネラ菌対策」などと表現しており、また、その効果について「ウイルス阻止率100%(当社比)」とうたっていた。しかし、インフルエンザなど特定の疾病を予防するような表現や、大腸菌など特定の疾病の原因となる菌の名称を表示することは、薬事法により承認を得た医薬品にしか許されていないのではないか。また、ウイルスを「死滅」「不活性化」させるという表現は殺菌を意味するので、同じく薬事法に違反するのではないか。

A社に照会したところ、「『室内噴霧液B』は医薬品ではないが、主成分である特許に裏付けされたセンダン葉エキスの特長と空間対策の重要性を表現した内容で、商品としての効能・効果は一切表現していない」との回答があった。
 しかし、「室内噴霧液B」は医薬品ではないにもかかわらず、「インフルエンザ対策」「大腸菌対策」など特定の疾病の予防をうたい、また、「ウイルスの感染を阻止し死滅させる」「ウイルス不活性化」などの「殺菌」を意味する用語を使用するなど、医薬品としての効能・効果を標ぼうしており、薬事法第68条(承認前の医薬品等の広告の禁止)に抵触する恐れがある。
 また、「ウイルス阻止率100%(当社比)」という表示は、「当社比」の比較対象が不明確であるが、「ウイルス阻止率100%」の裏付けとなる合理的根拠がない場合は、不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第1号(不当な表示の禁止・優良誤認)に抵触する恐れがある。
 今後は、A社所在地の関係官庁の指導を仰ぎ、法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告した。

[審査事例](2011.10.28)

「100円で引っ越し」、実はネット接続契約のキックバック(引越業者)

引っ越し業者A社のウェブサイトに、「100円で引っ越し」というサービスの紹介がある。「荷物の引っ越し×インターネット開通。お客さまの予算は100円です」と100円でこのサービスを受けられるかのように表示されている。
 しかし、実際には特定のインターネット回線を1年以上継続して契約しないと、この条件が適用されず、また引っ越し費用100円を現金で支払うのではなく、事前に20,000円を支払い、インターネット接続が完了した時点で19,900円が振り込みによりキャッシュバックされる仕組みとなっている。そうした内容はウェブサイトには説明がなく、サイト上にある動画のリンクをクリックすると、その中で説明されていた。このように、適用される条件などの重要な事項がサイト上に説明がなく、100円だけ支払えば引っ越しを請け負ってもらえるように表現しているのはおかしいのではないか。

A社に照会したところ、「あたかも100円支払えばこのサービスを受けられるかのように誤認を招く表示をしているつもりはなく、引っ越し費用とインターネット開通取次料の返金を考えた上での表示である。お客さまの予算(最初に支払うお金ではない)は100円という意味である。また、このプラン(キャッシュバック)についてはインターネット回線の開通が条件であり、1年以上継続して契約することは条件としておらず、その旨はウェブサイトに明記している。ただし、お客さまが1年以内に解約した場合はインターネット通信会社より違約金が請求される」との回答があった。
 しかしながら、「お客さまの予算は100円です」などを大きく表示し、下部に「当キャンペーンは現金キャッシュバックになります」と小さく表示しただけでは、顧客が引っ越し費用全額を一旦支払った上で、後日100円を差し引いた金額がキャッシュバックされるという全体の仕組みが分からない。引っ越しフロー図を用いるなどしてサービス全体の仕組みと顧客が負担すべき金額を分かりやすく説明する必要がある。また、インターネット回線工事に際して発生する契約料と初期工事費を顧客が支払わなければならないこと、および1年以内に解約した場合には違約金の支払いが生じることが分かりにくい。たとえ、広告主に対する支払いでなくとも、このサービスを受けるに伴って顧客に生じる金銭的負担については明記する必要がある。
 今後は消費者の立場から、親切で分かりやすい表示に努めるよう提言した。

[審査事例](2011.10.7)

放射性物質除去をうたった浄水器のこんな表示にご注意を
 原発事故後、放射性物質除去をうたった逆浸透膜(RO)浄水器の広告が多数みられるが、放射能汚染による不安感をあおる表現で顧客を誘引するものが、多く存在している。以下に挙げた例は明確な合理的根拠がないため問題のある表示なので、類似のものにはご注意いただきたい。
  
  「浄水器があれば、放射性物質はもう怖くない」
  「放射性物質を97%除去」
  「セシウム・ヨウ素をシャットアウト」
  「安全・安心なお水で赤ちゃんにミルクを」
  
 なお、RO浄水器は世界80カ国以上で使用されている浄水器であり、井戸水を飲用化する際などに使われているものだが、購入後は安全点検を含むメンテナンスが欠かせない。しかし、原発事故後、新規に浄水器を扱うようになった業者が多いため、売りっぱなしでメンテナンス体制が取れていない場合がある。
 広告表現が適正であることのみならず、しっかりとメンテナンスを行っている信用ある販売事業者を選ぶことが肝心であろう。

[注意情報](2011.9.8)
「無理なくやせる」というが食事制限を求められた(耳ツボダイエット店)

「食欲が自然に抑制されるので無理なく痩せます!」「即効性抜群で1週間でウエスト−3cmや小顔になる人もいます」「リバウンドもなく」「太る体質を根本から変えてしまいます」「施術の成功例は90%以上」などと表示されていた耳ツボダイエットA店の折込広告を見て、ダイエット目的で無料カウンセリングを受けたところ、食事を半分に制限すること、施術料金の他に3カ月間分の健康食品(30万円くらい)の購入が必要との説明を受けた。食事制限や健康食品の併用をすることなどは広告に書いていない。

JAROからA店に照会したところ、「食事制限ではなく、何を食べてもよいのだが、今までよりは少なめに食べてもらう。耳ツボダイエットは食事制限というより、どのタイミングで何をどう食べるのか食事内容などが重要なため、食事指導を行いつつ健康食品を併用してもらう。今までため込んでいた要らない体脂肪を燃やすには、栄養価が高く吸収の良い健康食品が必要である」との回答があった。
 しかしながら、広告には食事指導や健康食品の併用があることについては表示しておらず、「食欲が自然に抑制されるので無理なく痩せます」「即効性抜群で1週間でウエスト−3cmや小顔になる人もいます」と、あたかも耳ツボの施術のみで痩身効果が得られるかのような表示がある。また、体験談では「リバウンドもなく」「太る体質を根本から変えてしまいます」など、当該施術のみにより体質が改善され、再度太る心配がないかのような表示がある。これらは実際のものよりも著しく優良であると誤認させる表示であり、不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第1号(不当な表示の禁止・優良誤認)に抵触する恐れがある。
 さらに、「施術の成功例は90%以上」と具体的に数値を出して施術効果を強調しているが、数値を示して優位性を表示する場合においては、どのようなデータを基に算出したのかについて、その合理的根拠を示す必要があり、これがない場合は不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第1号(不当な表示の禁止・優良誤認)に抵触する恐れがある。
 今後は法令を順守し、適正な広告・表示をするよう警告した。

[審査事例](2011.9.8)

「放射性物質」に関連した相談事例
 原子力発電所の事故発生後、JAROに放射性物質に関連した商品の相談が、複数寄せられている。商品は、放射性物質除去をうたった浄水器や、放射線検知器、放射性物質ゼロとうたったミネラルウォーターなど多岐にわたる。
 どの商品にも共通して言えることだが、放射能の影響による疾病(がんなど)の例を挙げ、疾病の予防を暗示させているが、これらは、あたかも商品が医薬品または医療機器であるかのように思わせるため、薬事法68条(未承認の医薬品等の広告の禁止)に抵触する恐れがある。
 また、例えば浄水器の広告で「水道水を安心して飲める水に」などの表示がされていた場合、消費者の水道水に対する不安をあおることとなり、商品に対する過度な期待につながるので問題である。もちろん根拠のない表示・データであれば不当表示(優良誤認)となることは、言うまでもない。
 類似の表示がある広告を見かけた場合には、ぜひJAROまでご一報いただきたい。

[注意情報](2011.8.8)
広告のテレビを開店直後に買いに行ったが、2カ月後と言われた(家電量販店)

家電量販店A社の新聞折込広告を見て、開店と同時に店に行き、折込広告に「32型テレビ40,000円(価格はご相談ください)」と掲載されていた商品を購入しようとしたが、販売員から「ありません。当該商品が入ってくるのは2カ月先になります」と言われたため、勧められた別の商品を購入した。しかし、開店と同時に店に入ったのに商品がなかったことが納得できず、改めて「なぜ販売していない商品を掲載しているのか」と聞くと、「比較のために掲載している」と言われた。しかし、「比較のため」ということは折込広告には表示されておらず、最初からこの商品は用意されていなかったのではないか。翌週の新聞折込広告にも同じ商品が掲載されており、A社の広告はおかしいと思う。

A社に照会したところ、「当日、弊社の商品センターでは在庫を50台準備していたが、一部の販売員が商品センターの在庫を確認せずに答えてしまった」「『比較のために掲載している』と販売員が回答したことについては、比較のためだけに掲載しているわけではなく、販売員の回答の仕方に問題があった」との回答があった。
 「おとり広告に関する表示」(平成5年4月28日公正取引委員会告示第17号)および「『おとり広告に関する表示』等の運用基準」によれば、「広告、ビラ等における取引の申出に係る商品又は役務が実際には申出どおり購入することができないものであるにもかかわらず、一般消費者がこれを購入できると誤認するおそれがある表示を、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがある不当な表示として規制するもの」としている。
 本件の場合、広告したにもかかわらず、当該店舗において対象商品を購入することができなかったのであるから、結果的におとり広告に該当する恐れがある。
 店舗によって1台の在庫も置いていないことがありうるならば、折込広告に、例えば「商品によっては店舗に在庫がない場合があります」、あるいは店舗に在庫を置かず、商品センターで一括管理するのであれば、「商品センターで一括管理している商品もありますので、店頭でご確認ください」などの注釈を表記する必要がある。
 今後は法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告した。

[審査事例](2011.8.8)