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価格を間違えて掲載したら、その価格で売らなければならないか?

価格誤表示

サイトに商品を掲載する際、価格を1桁間違えて、安く表示してしまった。申し込みをされたお客さまには広告が間違っていた旨を説明しお詫びしたが、納得してもらえない場合、この価格で売らなければならないのだろうか。

売り主が誤表示価格で販売義務を負わない場合は、(1)当該売買契約が成立していなかった場合、(2)売買契約は成立していたが、誤表示が錯誤による意思表示に該当し、売買契約が無効となる場合、である。

(1)当該売買契約が成立していなかった場合
 契約は「申し込み」と「承諾」によって成立するが、店側が顧客からの申し込みに対し、「その価格で売る」という「承諾」をしていないのであれば契約が成立しておらず、法的には履行義務が生じない。
 気を付けなければならないのは、ネット通販で顧客が申し込みをすると、確認のためのメールがサーバーから自動送信されるが、これが承諾と見なされないようにすることだ。平成22年10月に改定された経済産業省の「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」(準則)によれば、例えば、「本メールは受信確認メールであり、承諾通知ではありません。在庫を確認の上、受注が可能な場合には改めて正式な承諾通知をお送りします」などと記載しておけば、「承諾通知に該当しないと考えられる」としている。メール冒頭に、承諾ではない旨の表示を行った方がよい。

(2)誤表示が錯誤による意思表示に該当し、売買契約が無効となる場合
 錯誤無効の主張は、売り主に重過失がある場合には認められない。価格誤表示が重過失かどうかを考えると、「準則」によれば、「価格誤表示を回避するためには、価格をシステムに入力する際に慎重に行えば足りるわけであり、価格誤表示をした売主に重大な過失がなかったと認められる場合は限定的であろう」としている。従って、多くの場合は錯誤の規定は適用できない。

 ここにいう「重大な過失がなかったと認められる」限定的なケースとは、申し込みをした顧客が表示価格が誤表示であることを認識していた場合だ。
例えば次のようなものは、売主が錯誤無効を主張できる可能性が高い。
(a)大型テレビのように市場価格の上下限が比較的明瞭で、消費者が価格相場を把握していると考えられる製品で、その相場より1桁安い価格を表示した場合
(b)ネット掲示板などで価格誤表示を指摘している書き込みを見て注文を行ったことが明らかな場合。
 従って、錯誤の規定が適用できるケースは限定的で、契約が成立していれば、多くの場合、法的には履行しなければならないことになる。
 なお、広告・表示上は景品表示法の不当表示となる恐れがある。

平成23年4月1日掲載